症例にみる精神身体医学・5
内科外来で扱った抑うつ症
石川 中
1
1東大心療内科
pp.1466-1468
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204976
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軽症うつ病と仮面うつ病
最近,精神科以外の一般臨床各科の外来や入院患者に,抑うつ状態を示すものが多くなった.そしてこのことに応じて,抗うっ剤を精神科以外の医師が患者に投与することも多くなった 今回は内科外来で扱った抑うつ症の2例を中心として,この問題を考えてみたい.
一般臨床各科で扱うような抑うっ症は,軽症うっ病とか,仮面うっ病とか呼ばれているが,軽症うつ病という表現は,理論的には厳密を欠くが,事実,このような症例には軽症のものが多いのであるから,軽症うっ病と名づけてもよいと思う.
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