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特集 災害精神医学の10年―経験から学ぶ
国際的活動
スマトラ沖地震津波―心のケアと国際支援の仕組み
South Asia Sea Tsunami
秋山 剛
1,2
Tsuyoshi AKIYAMA
1,2
1日本精神神経学会国際関連事務局
2NTT東日本関東病院精神神経科
1International Office, The Japanese Society of Psychiatry and Neurology
2Department of Psychiatry, Kanto Medical Center, NTT EC
キーワード:
Tsunami
,
Internationally coordinated support
,
Post-disaster care
Keyword:
Tsunami
,
Internationally coordinated support
,
Post-disaster care
pp.325-330
発行日 2006年3月15日
Published Date 2006/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100236
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はじめに
スマトラ沖地震津波は,アジアの開発途上国において心のケアを行う体制が整っておらず,災害が起きた際に国際支援を行う仕組みの整備も遅れていることを浮き彫りにした。
心のケアを行う体制は,先進国でも十分に整っているとはいえないが,開発途上国の現状には我々が想像できないほどの大きな問題点がある。これまで,先進国は自国の体制を改善するのに追われて,国際支援の仕組み作りに十分な取り組みがされてきたとは言えない。 スマトラ沖地震津波をきっかけにこれらの問題点が明確になり,現在,世界精神医学会(WPA)を中心に取り組みが進んでいる。
本稿では,「スマトラ沖地震被災の特徴」「被災直後の支援の問題点」「支援の動き」「今後の展望」「援助のための準備」「アジアの心のケア」について述べたい。
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