特集 透析医療における災害対策
2.大規模地震・津波
宮崎 真理子
1
1東北大学大学院医学系研究科腎・高血圧・内分泌学分野
キーワード:
災害医療
,
地震
,
津波
,
避難
,
支援透析
Keyword:
災害医療
,
地震
,
津波
,
避難
,
支援透析
pp.737-742
発行日 2021年8月10日
Published Date 2021/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001794
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大地震や津波は都市機能を壊滅的に破壊する.建築技術,機械や通信工学,地震や津波の研究は進歩を続け,施設の脆弱性はある程度把握が可能になった.一方,透析患者は高齢化し,生活支援や介護を要する患者も多く,災害弱者の度合いは強まっている.そこで医療者や設備を護り,患者を教育し,災害直後の活動に必要な備蓄,災害後の救援を最大限に利活用するための受援計画などを業務継続計画(BCP)として日頃から備える.災害直後の初動には安全確保と情報管理が重要である.最大多数に最善の医療を限られた医療資源で提供しながら,被災地内外の医療者,インフラ事業者,行政機関が連携して透析医療を継続し,復旧を遂げなければならない.
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