Japanese
English
特集 睡眠呼吸障害—生活習慣病の危険因子として
内分泌異常
Sleep Disordered Breathing as Endocrine and Metabolic Disorders
榊原 博樹
1
Hiroki Sakakibara
1
1藤田保健衛生大学医学部呼吸器・アレルギー内科
1Division of Respirology and Allergology, Department of Internal Medicine, Fujita Health University School of Medicine
pp.1199-1204
発行日 1998年12月15日
Published Date 1998/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404910098
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はじめに
ほとんどのホルモンの分泌は睡眠,あるいは生物時計によって影響をうける1).閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は深睡眠の欠如,睡眠の断片化,REM睡眠の減少やREMサイクルの障害など,多彩な睡眠障害の原因となる疾患群であり,当然各種のホルモンの分泌異常を惹起するものと思われる2).しかしながら,この領域の研究は十分でなく,OSASによりどのようなホルモン異常がどの程度起こり,その臨床的な意義が何なのかについては不明な点が多い.
本稿では,睡眠障害あるいはOSASとホルモン異常に関してごく簡単に全体を概観したうえで,OSASにみられる睡眠物質としてのサイトカインの産生異常とその意義,およびOSASと生活習慣病の危険因子であるインスリン抵抗性との関係について述べる.
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