今月の主題 肺癌—その理解と対処のために
随伴症候群
内分泌異常
阿部 令彦
1
1慶大外科
pp.1758-1760
発行日 1975年11月10日
Published Date 1975/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206286
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はじめに
一般に悪性腫瘍の発生した臓器の機能障害やその転移による障害とは無関係ではあるが,腫瘍の存在に由来すると考えられる症状が概念的に一括されて腫瘍随伴症候群とよばれ,近年,その病態生理の解明が注目をあつめてきた.肺癌患者にみられる腫瘍随伴性症候群(paraneoplastic syndrome,extrathoracic manifestations of bronchogenic carcinoma)のうち,代謝異常に関連するものとしてCushing's syndrome,hypercalcemia,excessive antidiuretic horrnone production,carcinoid syndrome,gynecomastiaなどがあげられる1〜3).
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