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Current Opinion
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療—ステロイド薬の位置づけ
Trends in COPD Treatment
相沢 久道
1
Hisamichi Aizawa
1
1久留米大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, School of Medicine, Kurume University
pp.1101-1106
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902380
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■慢性閉塞性肺疾患(COPD)をめぐる最近1年間の話題
近年,ATS1),BTS2),ERS3),日本呼吸器学会4)などから慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断・治療のガイドラインが相次いで発表されていたが,米国NHLBIとWHOが共同でGlobal Ini—tiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)を発足させ,今年4月,その最初のプログラムとしてワークショップレポート「慢性閉塞性肺疾患の診断,管理,予防のグローバルストラテジー」を発表した5).これはCOPDをめぐるこの1年間の最も大きな話題であろう.
COPDは現在世界の死亡原因の第4位であり,その有病率は今後さらに上昇することが予想されている.このような背景のなか,このGOLDガイドラインが最終的に目標とするところは,COPDの予防および管理を向上させ,それによりこの疾患の罹患率および死亡率を低下させることである.そのためには,医師や一般人のCOPDへの認識を高めるとともに,特に医学関係者にCOPDに対する新たな研究の興味を喚起することをも目標としている.
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