増刊号 呼吸機能検査 BASIC and PRACTICE
Part3 フィジカルサイン&病態で読み解く呼吸器疾患
1.閉塞性換気障害
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
山本 雅史
1
1北海道大学病院検査・輸血部
pp.1252-1258
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201398
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慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)は末梢気道病変と肺気腫病変がさまざまに混在し(図1)1),完全には可逆的ではない気流閉塞を特徴とする疾患です.
COPDの診断は気管支拡張薬吸入後の1秒率〔1秒量/努力肺活量(forced expiratory volume in 1 second/forced vital capacity:FEV1/FVC)〕が70%未満(固定性気流閉塞)であることで診断されます.また,その病期分類は,わが国のCOPD治療のガイドライン1)では,対標準1秒量(%FEV1,気流閉塞の程度)をもとに,Ⅰ〜Ⅳ期に分ける方法が採用されています(表1)1).
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