疾患と検査値の推移
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
上ノ宮 彰
1
1昭和大学病院生理検査室
pp.1242-1248
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208180
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Point
●慢性閉塞性肺疾患(COPD)は,進行性の疾患である.その進行はとても緩徐であり,自覚症状が乏しいまま経過する.
●呼吸機能検査を行うことでCOPDの病期の分類が可能である.指標となるのは1秒量/予測1秒量(%FEV1)である.また,フローボリューム曲線は特徴的な形状を示す.
●近年,気管支喘息や間質性肺炎との合併症が報告され,気腫型COPDとの鑑別が必要となっている.気管支喘息との鑑別には呼吸機能検査が必須であり,特に重要なのは気道閉塞の可逆性,呼気一酸化炭素濃度の検査である.間質性肺炎との鑑別にはCT検査が有用である.
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