連載 一目でわかるクリニカルレシピ
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の食事
白井 亮
1
1川崎医科大学呼吸器内科学 講師
pp.76-79
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.07_0076-0079
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慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、喫煙などによる有害物質の吸入や大気汚染物質などで生じた炎症性疾患です。咳嗽や喀痰などの症状や、気管支閉塞や肺胞壁の破壊による気腫性変化により呼吸機能が低下し、息切れや低酸素血症などの症状がみられます。世界的にみてもCOPDの有病率や死亡率は高く、人口の高齢化や高喫煙率の国々が多くあることから今後も世界的に患者数が増加すると予測されています。厚生労働省の統計によると、わが国での2015年のCOPDの死亡者は15,756人であり死亡原因の第10位、性別でみると男性の方が多く第8位です。世界保健機関(WHO)の報告では2015年の世界でのCOPDの死亡者数は300万人を超え、この年の世界全死亡の5%を占めるとされており、さらに2030年までには全世界の死亡原因の第3位になると推測されています。
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