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特集 循環器系薬剤を見直す—薬剤選択と用量を検証する
アムロジピン—アムロジピンは他のジヒドロピリジン系薬剤とは本当に異なっているのか
Does Amlodipine Differ from other Dihydropiridine Calcium Antagonists ?
岩本 浩
1
,
三浦 俊郎
2
,
木村 征靖
2
,
松峙 益徳
2
Hiroshi Iwamoto
1
,
Toshiro Miura
2
,
Masayasu Kimura
2
,
Masunori Matsuzaki
2
1周東総合病院循環器内科
2山口大学医学部第二内科
1Department of Cardiology, Shuto General Hospital
2The Second Department of Internal Medicine, Yamaguchi University School of Medicine
pp.1005-1008
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901976
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はじめに
カルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬)とは,細胞膜に存在するCaチャンネルに結合・作用し,Ca2+が細胞内に流入するのを抑制する作用を持った薬物と定義される.1970年代初めに抗狭心薬として開発され現在でも広く使用されている.Ca拮抗薬が降圧作用を有することは開発初期の段階から認められていたが,本格的に臨床応用されるようになったのは1980年代になってからである.その後,短時間作用型のCa拮抗薬の問題点を克服するためにCa拮抗薬の徐放製剤が開発され,世界中でかなり広く使用されている.現在,長時間作用型のCa拮抗薬が数種類開発され実用化されており,作用持続時間や組織特異性などそれぞれ特徴を有する.アムロジピンは特に作用持続時間が長く,副作用が少ないとされ,優れた降圧効果が得られている.
本稿ではアムロジピンと他のジヒドロピリジン系Ca拮抗薬との違いについて現時点までの知見について述べる.
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