Japanese
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特集 薬疹
アムロジピンによる湿疹型薬疹の1例
Amlodipine-induced eczematous type drug eruptions
永岡 譲
1
,
野呂 昌弘
2
Yuzuru NAGAOKA
1
,
Masahiro NORO
2
1松戸市立総合医療センター,皮膚科,部長
2同,病理診断科
キーワード:
薬疹
,
アムロジピン
,
感作期間
,
カルシウム拮抗薬
Keyword:
薬疹
,
アムロジピン
,
感作期間
,
カルシウム拮抗薬
pp.857-859
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005237
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65歳,男性。高血圧症に対して10年以上前からアムロジピンとテルミサルタンを内服していた。約2カ月前に下腿に皮疹が出現し,掻破しているうちに体幹や上肢にも皮疹が出現した。病理組織学的に不全角化を伴う角質肥厚,顆粒層の肥厚,表皮の肥厚,単核球の表皮内へのexocytosis,真皮乳頭層と血管周囲への単核球の軽度の浸潤を認めた。薬剤リンパ球刺激試験でアムロジピン,テルミサルタン・アムロジピン配合錠が陽性であった。アムロジピンのみを中止したところ,皮疹は約1カ月で著明に改善した。アムロジピンなどカルシウム拮抗薬による薬疹では感作期間の長い症例があり,有害事象が生じても被疑薬として十分に認識されていない可能性がある。

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