Topics Respiration & Circulation
ステント内再狭窄メカニズムについて
榊原 雅義
1
1聖マリアンナ医科大学第二内科
pp.211-212
発行日 1998年2月15日
Published Date 1998/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901650
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■最近の動向 1977年にGruentzigが経皮的冠動脈形成術をはじめて施行した当時に,現在のようなinterventional cardiologyの状況を想像したものはいなかったであろう.バルーンによる形成術に続き,さまざまなnew deviceが登場し,また一部淘汰されつつあるものもある.BENES—TENT trial,STRESS trailによってステントは再狭窄予防の期待を集め,new deviceのなかで現在最も汎用されている.1996年の日本心血管インターベンション学会のアンケート調査の結果でも全インターベンションの約2割をステントが占めている.しかし,ステントを使用しても再狭窄率は10〜20%前後であり,医療経済的問題も含め,ステントが必要な症例を如何に鑑別するか,ステント後の再狭窄を如何に予防するか,そしてステント後再狭窄に如何に対処するかが今後の問題と考えられ,各種コーティングステントや192Irなどの冠動脈内放射線治療,debulking deviceを併用するステンティングやローカルデリバリーによる補足療法などが検討されている.これらの再狭窄に対する問題点を解決するためにステント内再狭窄メカニズムの検討は重要である.そこで最近発表されたステント内再狭窄メカニズムに関する論文を紹介する.
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