Japanese
English
Bedside Teaching
腹臥位による急性肺障害の呼吸管理—体位呼吸療法の意義と方法
Respiratory Therapy with Prone Position for Acute Respiratory Failure:Concept and practice of postural respiratory therapy
丸川 征四郎
1
,
山内 順子
2
Seishiro Marukawa
1
,
Junko Yomauchi
2
1兵庫医科大学救急医学
2兵庫医科大学集中治療部
1Department of Emergency Medicine, Hyogo College of Medicine
2Intensive Care Unit, Hyogo College of Medicine
pp.273-279
発行日 1996年3月15日
Published Date 1996/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901215
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著者らが,急性呼吸不全(ARF)に対する肺理学療法を集中治療の現場に取り入れて,約12年が経過した.当初採用した吸入療法(IPPB),胸壁タッピング,バイブレーションは治療効果に乏しく約3年で中止した.代わって体位ドレナージ,深吸気と咳嗽,用手的呼吸介助を採用した.変更後まもなく仰臥位患者を側臥位あるいは腹臥位にするとPaO2が著明に改善することに気づき,PaO2改善法として積極的に利用した1).
現在では,酸素吸入や呼気終末陽圧呼吸(PEEP)に並ぶPaO2改善法としてだけでなく,肺病変の効果的な治療手段として利用している.そして,腹臥位を中心とした一連の呼吸管理法を,褥創予防や肺理学療法手技の体位変換とは区別するために,体位呼吸療法2)と呼んでいる.
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