Japanese
English
Bedside Teaching
混合性無呼吸とはどのような病態か
Pathophysiology of Mixed Sleep Apnea
陳 和夫
1
,
大井 元晴
1
,
久野 健志
1
Kazuo Chin
1
,
Motoharu Ohi
1
,
Kenshi Kuno
1
1京都大学胸部疾患研究所臨床生理学・理学呼吸器科
1Department of Clinical Physiology, Clinic of Pathophysiology & Respiratory Therapy, Chest Disease Research Institute, Kyoto University
pp.777-781
発行日 1994年8月15日
Published Date 1994/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900910
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はじめに
睡眠時無呼吸とは睡眠中の10秒以上継続する鼻および口の気流の停止と定義されている.睡眠時無呼吸症候群とは7時間以上の睡眠中に30回以上の無呼吸を伴うか,あるいは睡眠1時間当たり5回以上の無呼吸を伴う症候群である1).睡眠時無呼吸には,呼吸努力を伴わない中枢性無呼吸と,呼吸努力を伴うが,上気道閉塞のため鼻口の気流停止を認める閉塞性無呼吸,および無呼吸開始時には中枢性無呼吸を認め,その後閉塞性無呼吸を認める混合性無呼吸が存在する(図1)2).中枢性無呼吸,閉塞性無呼吸はそれぞれ関連を持っている特徴的な病態を保持しているが,混合性無呼吸は閉塞性無呼吸の一亜型で,閉塞性無呼吸に中枢性無呼吸が加味されている病態と考えることができる.したがって,混合性無呼吸を理解するためには中枢性無呼吸と閉塞性無呼吸の病態を理解することが必要となる.
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