Japanese
English
Bedside Teaching
睡眠時無呼吸にどう対応するか
The treatment for sleep apnea syndrom
平井 正志
1
,
大井 元晴
1
,
栗山 隆信
1
,
陳 和夫
1
,
祝 爾誠
1
,
久野 健志
1
Masashi Hirai
1
,
Motoharu Ohi
1
,
Takanobu Kuriyama
1
,
Kazuo Chin
1
,
Er Cheng Zhu
1
,
Kenshi Kuno
1
1京都大学結核胸部疾患研究所臨床肺生理学部
1Department of Clinical Pulmonary Physiology, Department of Physical and Respiratory Therapy, Chest Disease Research Institute, Kyoto University
pp.1275-1282
発行日 1986年12月15日
Published Date 1986/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204971
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
近年,ピックウィック症候群などの睡眠異常の研究により,睡眠時に呼吸が停止する睡眠時無呼吸症候群の存在が明らかとなり,また非侵襲的モニターの発達,特にear oximeterによる動脈血酸素飽和度(SaO2)の連続測定が可能となったことにより,睡眠時無呼吸に伴う高度のSaO2の低下が明らかとなった1,2)。このSaO2の低下は,肺性心の増悪因子や夜間の突然死の原因と考えられる。また,睡眠時無呼吸症候群では,昼間の傾眠や激しいいびき,夜間の不眠を訴える例が多い。このことから,睡眠時無呼吸に対して治療を行う必要がある。しかし,睡眠時呼吸異常の最大の要因である睡眠時の筋緊張の低下のメカニズムは,現在も不明な部分が多く,これに対する有効かつ,確実な治療法がない。したがって,治療法の選択は,病態,重症度などにより,個々の症例で選択する必要がある。
診断のためのポリソムノグラフィーの方法に関してば,本誌においてすでに述べられているので,参照されたい3)。
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.