Japanese
English
装置と方法
呼吸数−1回換気量関係による運動時換気様式の解析
Analysis of Respiratory Pattern during Exercise by Respiratory Rate-Tidal Volume Relationship in Healthy Subjects
渡辺 俊夫
1
,
山口 一郎
1
,
高橋 敬治
1
,
宮沢 光瑞
1
Toshio Watanabe
1
,
Ichiro Yamaguchi
1
,
Keiji Takahashi
1
,
Kozui Miyazawa
1
1山形大学医学部付属病院検査部
1Department of Clinical Laboratory, Yamagata University of Medicine
pp.231-235
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900630
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
運動負荷試験によって労作性呼吸困難の原因,運動機能障害の程度を心血管系および呼吸系の両面から総合的に評価することができる.負荷の方法としては,長時間の定常運動負荷試験よりも短時間で終了する非定常状態の漸増運動負荷試験が広く行われている.
負荷量の増加に伴う分時換気量(VE)の増加は呼吸数(f)および1回換気量(VT)あるいはその両者の増加によって達成される.従来の報告では,健常人の運動負荷に伴うVEの増加は,低い負荷量では酸素摂取量(Vo2)とともに直線的に増加し,この間のVEの増加はその大部分がVTの増加によるとされている.また,中等度以上の負荷量ではVo2に比しVEの著しい増加がみられ,この際のVEの増加は主にfの増加によるとされている1).しかし,従来のfとVTの関係は,多段階運動負荷による離散的なデータ処理により評価されてきたため,運動強度に依存するダイナミックな換気様式の変化を正確に把握していない可能性がある.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.