Japanese
English
綜説
肺換気の数と深さの制御
Control of Depth and Rate of Breathing
小林 庄一
1
Syoiti Kobayasi
1
1新潟大学医学部第2生理学教室
12nd Department of Physiology, Niigata University School of Medicine
pp.672-681
発行日 1975年8月15日
Published Date 1975/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202796
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肺呼吸動物の呼吸運動の目的は生体の内と外の酸素および二酸化炭素のガス交換が行われる場,すなわち肺内の空気を更新すること,肺を換気することにある。近年,呼吸運動という語にかわって換気運動という語が多く用いられるゆえんである。換気量の過不足は交換される物質,O2,CO2の体液中の分圧および体液pHの変化によって検知され,それにもとづいて換気量が制御される。これが換気量の化学的制御であり,O2,CO2,pHの検知器の局在,その受容機序,さらにこれら物質のレベルと換気量との間の量的関係は古くからのおびただしい研究によって明らかにされて来ている6)14)26)。しかし,化学受容器からの求心情報から,いかにして必要換気量が設定され,いかにしてその実行器官である換気筋の活動が制御されるかについてはなお明らかでない点が多い。
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