Japanese
English
特集 呼吸機能を考える
換気/血流比関係
Ventilation Perfusion Ratio Relationship
小林 弘祐
1,2
Hirosuke Kobayashi
1,2
1北里大学大学院医療系研究科
2北里大学医療衛生学部
1Kitasato University Graduate School of Medical Science
2Kitasato University School of Allied Health Sciences
pp.259-267
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100995
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はじめに
外界より吸入されたガスは肺胞に到達し,そこで薄い膜を介して血液との間でガス交換が行われ,呼出される.肺内の各ガス交換単位(均一と見なせる部分で肺胞や細・小葉など)には,それぞれ同じガス組成の混合静脈血と吸入気が供給され,その肺胞気(とガス交換を終え肺胞気と平衡になった終末毛細管血)のガス組成は,ガス交換単位の分時換気量と分時血流量の比(換気/血流比:VA/Q)により決まるという極めて単純な原理がある1,2).また,ガス交換単位の換気/血流比は必ずしも均一ではなく,健常肺であっても不均等性を有している.動脈血酸素分圧がどのように決定されるかを理解するためには,この各ガス交換単位のガス組成の決定原理と不均等性の存在を知る必要がある.
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