Japanese
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特集 二次性心筋症の見分け方と治療
神経筋疾患,ミトコンドリア病に伴う心筋症の鑑別と治療
Diagnosis and Treatment of Secondary Cardiomyopathy Associated with Neuromuscular Diseases and Mitochondrial Disorders
木岡 秀隆
1
,
坂田 泰史
1
Hidetaka Kioka
1
,
Yasushi Sakata
1
1大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学
1Department of Cardiovascular Medicine, Osaka University Graduate School of Medicine
pp.663-670
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205991
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はじめに
神経筋疾患,およびミトコンドリア病はしばしば心病変を伴い,また心病変が生命予後に大きく影響を与える.一方,症例によっては筋症状や中枢神経症状が明らかではなく,心病変が神経筋疾患,ミトコンドリア病診断のきっかけとなる症例もある.したがって循環器内科医の役目はこれら神経筋疾患およびミトコンドリア病症例において,心病変合併の有無を早期に診断することはもちろんのこと,一見拡張型心筋症様にみえる症例のなかから,二次性心筋症の鑑別として神経筋疾患,ミトコンドリア病に伴う心筋症を鑑別疾患として疑い,診断することである.責任遺伝子が同定されている遺伝性疾患が多いため家族歴聴取の重要性はいうまでもなく,詳細な病歴聴取,および全身の診察所見が診断のために重要であると考えられる.
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