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あとがき
巽 浩一郎
pp.642
発行日 2016年6月15日
Published Date 2016/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205986
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医学・医療の多くの分野において,‘From bench to bedside’(研究と臨床は帰納と演繹の関係にある)の構築,実践が要求されている.肺高血圧症の研究と臨床は,地道な基礎研究の蓄積が新薬の開発・上市につながり,さらに新規作用機序を有する薬剤の治験も進んでいるという‘From bench to bedside’がon-goingの領域である.基礎研究は病態解明(investigation of pathophysiology)を考慮しながら,治療戦略の探求(search for therapeutic strategies)を目指している.臨床ではそれらの基礎研究の成果を受けて,臨床的に有用な治療戦略の確立へ向かっている.治療の前提は,治療を適切に受けるべき患者さんを診断することである.臨床では病態理解を基盤として,診断の向上(diagnostic skill improvement)を目指している.基礎研究と臨床研究は,最終的には患者支援(patients' support)に向かう.特集「肺高血圧症の病態と治療2016 Up to Date」では,これらを包括しており,この領域の明日への架け橋(inspire the next)になればと期待している.
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