Japanese
English
Bedside Teaching
肺炎診療における胸部画像診断—臨床所見,画像,起因微生物,病理像,臨床経過を意識した肺炎診療
Diagnostic Imaging of the Pneumonia:Clinical, Radiological, Microbiological, Pathological, Time Course Approach
原永 修作
1
,
藤田 次郎
1
Shusaku Haranaga
1
,
Jiro Fujita
1
1琉球大学大学院医学研究科感染症・呼吸器・消化器内科学(第一内科)
1Department of Infectious, Respiratory, and Digestive Medicine, Faculty of Medicine, University of the Ryukyus
pp.391-397
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205942
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はじめに
胸部単純X線写真は日常臨床において頻繁に行われる検査の一つであり,特に肺炎の診療においては重要な位置を占める.しかしながら胸部単純X線写真やcomputed tomography(CT)の画像所見は肺炎の一部を表しているにすぎず,肺炎診療においては総合的な視点が必要となる.同じ呼吸器疾患である間質性肺炎の診療においてはClinical-Radiological-Pathological(CRP)診断という概念が用いられてきたが,筆者は肺炎診療においてはClinical-Radiological-Microbiological-Pathological and Time course(CRMP-T)という考え方を提唱したい.すなわち,肺炎を臨床所見,画像所見,起因病原体と病理学的所見の側面から多角的にとらえ,さらに臨床経過を意識するという考え方である.本稿では肺炎の画像所見の有用性と限界について,CRMP-Tのそれぞれに注目して述べてみたい.
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