今月の主題 肺炎と肺臓炎
患者の背景・病態・検査データから原因菌を予測して治療する
意識障害患者の肺炎
武田 多一
1
1杏林大学医学部救急医学
pp.1908-1910
発行日 1997年10月10日
Published Date 1997/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904723
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ポイント
●意識障害のある患者では誤嚥の可能性を考える.また肺炎の患者では,意識障害・痙攣発作・急性睡眠剤中毒・慢性アルコール中毒.麻薬中毒・齲歯や歯槽膿漏・歯科治療などのエピソードがあったときには,誤嚥を疑う.
●誤嚥症候群には,喉頭や気管の閉塞による窒息・気管支異物や無気肺・誤嚥された化学物質によって起こる化学性肺炎・誤嚥された病原体の感染によって起こる誤嚥性肺炎などがある.
●化学性肺炎は数日で改善するが,細菌性肺炎は2〜8日後に増悪することが多く,口腔や咽頭の細菌叢の細菌による混合感染のことが多い.
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