Japanese
English
実践講座 全身管理・リスク管理1
肺炎―特に,起炎微生物の違いに注目して
Community acquired pneumonia and nosocomial pneumonia.
内山 伸
1
,
蝶名林 直彦
1
Noboru Uchiyama
1
,
Naohiko Chounabayashi
1
1聖路加国際病院呼吸器内科
1Respiratory Division of Internal Medicine in St.Luke's International Hospital
キーワード:
細菌性肺炎
,
非定型肺炎
,
市中肺炎
,
誤嚥性肺炎
Keyword:
細菌性肺炎
,
非定型肺炎
,
市中肺炎
,
誤嚥性肺炎
pp.43-54
発行日 2003年1月10日
Published Date 2003/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100733
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はじめに
肺を含む呼吸器は生命維持に必要な酸素を体内に取り入れ,代謝産物の二酸化炭素を排出するガス交換を行う重要な臓器である.常に外界の空気に曝露されているため,反射(咳反射,喉頭反射),気道の粘液線毛クリアランス,肺胞マクロファージ,リンパ球,リゾチーム,免疫グロブリンなどによる特異的,非特異的感染防御が発達している.しかし,何らかの原因でこれらの機構が破綻した場合,気管支炎,肺炎などの感染症を発症する.
本稿では,従来の市中肺炎,院内肺炎という分け方ではなく,起炎微生物を軸とした分類によって,細菌性肺炎,非細菌性(非定型)肺炎(マイコプラズマ肺炎,クラミジア肺炎,ウィルス性肺炎)に分け,さらに誤嚥という特殊な病態のなかで発症する肺炎について解説したい.
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