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特集 急性心筋炎をめぐる最近の話題
心筋炎の画像診断モダリティー—それぞれの役割は何か
Roles of Each Imaging Modality in Diagnosis of Myocarditis
泉 知里
1
Chisato Izumi
1
1天理よろづ相談所病院循環器内科
1Department of Cardiovascular Medicine, Tenri Yorozu Hospital
pp.214-218
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205656
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はじめに
心筋炎は文字通り心筋細胞の炎症性疾患であり,ウイルス感染を中心とした感染性が主体であるが,感染性以外にも自己免疫疾患などの免疫機序や薬物などの中毒性なども含まれる.若年者の突然死において10%以上の症例で急性心筋炎が関与しているとの報告1)や,拡張型心筋症2)や不整脈源性右室心筋症3)の基礎疾患としての報告もある.実際,急性心筋炎の20%以上の症例で,慢性期に拡張型心筋症へと移行すると報告されている4).
したがって,心筋炎急性期の早期診断,さらには慢性期における心機能のフォローアップは,治療や予後において重要である.本稿では,各画像診断が心筋炎の診断やフォローアップに果たす役割について,最近の報告をふまえて述べたい.
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