Japanese
English
解説
PTCAにおける再狭窄
Restenosis after percutaneous transluminal coronary angioplasty
土師 一夫
1
Kazuo Haze
1
1国立循環器病センター心臓血管内科
1Division of Cardiology, National Cardiovascular Center
pp.1283-1293
発行日 1989年12月15日
Published Date 1989/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205591
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経皮的冠動脈形成術(PTCA)1)は閉塞性冠動脈疾患の有力な心筋虚血対策法として,また一部では心筋壊死巣の縮小手段としても広く普及し,本疾患の治療体系を一変させた。PTCAに用いられる器具の著しい進歩によってその適応が拡大されるとともに,成功率も年々向上している2)。今日のPTCA関係者にとっての主要な関心事は,PTCA成功後に出現する再狭窄,術中・直後の急性閉塞,慢性完全閉塞血管に対する挑戦である。PTCAの治療成績を低下させるこれらの要因を解決するために,欧米を中心にstentやLaserを用いた冠動脈形成術,atherectomyなどの臨床適用が試みられている。
再狭窄はPTCAの長期効果を減少させる最大の要因で,いわばPTCAのアキレス腱である。再狭窄の予防のために薬理学的,物理的手段を用いたさまざまな研究が進行中であるが,今のところ,画期的な予防法はないようである3,4)。
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