Japanese
English
綜説
PTCA再狭窄
Restenosis after PTCA
遠藤 正賢
1
,
高山 忠輝
1
,
斎藤 穎
1
Masayoshi Endo
1
,
Tadateru Takayama
1
,
Satoshi Saito
1
1日本大学医学部附属板橋病院内科学講座内科2部門
1Second Department of Internal Medicine, Nihon University School of Medicine
pp.917-926
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902533
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冠動脈インターベンションの歴史
1959年,M.Sonesにより冠動脈造影法(CAG)が行われ,冠動脈疾患の診断に大きな変化をもたらした.その後1977年,A.Gruentzigがチューリッヒにて冠動脈形成術(PTCA)を施行して以来25年が経過しようとしているが,冠動脈治療としてPTCAかCABGかという問題はこの時より始まることとなった.当初は1枝病変のみがPTCAの適応であったが,その後デバイスの進歩により適応が拡がってきた.PTCA後の急性冠閉塞や慢性期の再狭窄は大きな問題であった.ニューデバイスはPTCA後の再狭窄をいかに減らすかという目的でステント,DCA,Rotab—latorなどが開発されてきた.しかし,依然としてPTCA再狭窄は未だに解決されない問題として残っている.
一方,CABGにおいて近年,動脈グラフトが使用されるようになり,グラフト寿命が延長し,長期予後の改善が見込まれている.無作為比較試験において,plain old balloon angioplasty(POBA)とCABGの初期の成績はPOBAが良好であるものの,再狭窄に対しての再インターベンションを含めた長期成績はPOBAがはるかにイベント発生率で高率である.PTCAにとって再狭窄は残された大きな問題である.
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