今月の主題 狭心症—診断と治療の進歩
Interventional Therapy
再狭窄は克服可能か
堀江 俊伸
1
1埼玉県立小原循環器病センター循環器科
pp.2618-2620
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903432
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ポイント
●PTCA後の再狭窄は早期に起こる血栓形成と,やや時間が経過してから起こる平滑筋細胞の増生による変化が主体である.
●PTCA後の治癒機転としては,①炎症期,②肉芽形成期,③基質形成期がある.
●炎症期には主として血小板,炎症細胞が,肉芽形成期には平滑筋細胞および平滑筋細胞のレセプターが,基質形成期には合成型平滑筋細胞や間葉系細胞が活動する.
●したがって,治療としては抗血小板薬,抗炎症薬,平滑筋細胞を破壊したり,生長因子を抑制する薬剤,基質の合成を阻害する薬剤が有用であると考えられる.
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