Japanese
English
解説
不整脈の外科治療およびIntervention
Surgical approaches to tachyarrhythmias
小柳 仁
1
,
渡辺 直
1
,
八木 葉子
1
,
椎川 彰
1
,
中野 秀昭
1
,
林 和秀
1
,
遠藤 真弘
1
,
大西 哲
2
,
笠貫 宏
2
,
細田 瑳一
2
Hitoshi Koyanagi
1
,
Sunao Watanabe
1
,
Yoko Yagi
1
,
Akira Shiikawa
1
,
Hideaki Nakano
1
,
Kazuhide Hayashi
1
,
Masahiro Endo
1
,
Satoshi Ohnishi
2
,
Hiroshi Kasanuki
2
,
Saichi Hosoda
2
1東京女子医大心研循環器外科
2東京女子医大心研循環器内科
1Department of Cardiovascular Surgery, the Heart Institute of Japan, Tokyo Women's Medical College
2Department of Cardiology, the Heart Institute of Japan, Tokyo Women's Medical College
pp.625-633
発行日 1989年6月15日
Published Date 1989/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205490
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徐脈性不整脈に対する治療法として,外科治療(ペースメーカー植込み)は確立された方法であるが,頻脈性不整脈に対しては従来薬物(抗不整脈薬)による内科的治療がもっぱら行われてきた。しかしながら薬物治療はあくまでも不整脈発生を抑止する治療であり,その原因を除去する根治療法ではない。薬物の効果には不定の要素があり,時としてむしろ不整脈発生を増加せしめたり(proarrhythmic effect),耐え難い副作用を呈することがある。近年,頻脈性不整脈に対して,その源性部を外科的に除去(ablation)あるいは周囲健常部より隔離(exclusion)するにとによりその発生を止めてしまう根治療法が臨床適用され,手術成績の向上に伴って心臓外科の一分野を占めるに至っている(不整脈外科)。これに加えて80年代に入り.電極カテーテルを用いて非開胸的に不整脈源性部を破壊する治療法(catheter abla-tion)が行われるようになり外科治療とあわせ不整脈の治療体系を大きく変貌せしめている。
本文では頻脈性不整脈疾患に対する根治療法である外科的治療につき,我々の経験を中心に概説することとする。
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