Japanese
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特集 睡眠呼吸障害
睡眠呼吸障害の薬物療法
Drug therapy for respiratory disturbances during sleep
栗山 喬之
1
,
戸島 洋一
1,2
Takayuki Kuriyama
1
,
Hirokazu Tojima
1,2
1千葉大学肺癌研究施設内科
2現=都立府中病院呼吸器科
1Department of Chest Medicine, School of Medicine, Chiba University
2Present address:Department of Pulmonary Medicine, Tokyo Metropolitan Fuchu Hospital
pp.45-48
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205399
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はじめに
睡眠時呼吸異常は,閉塞型,中枢型,混合型に区別される睡眠時無呼吸と慢性閉塞性肺疾患(COPD),老人などで,特にREM期におこりやすい睡眠時低呼吸の2型に分類して把握されているが,同一患者で両型が認められることも多い。睡眠時無呼吸に対する薬物療法は,検討されている症例数も少なく,有効例,無効例が混在する場合が多いため,適応および限界に関していまだ確立されていないといえる。一方,COPDで認められる睡眠時低酸素血症は無呼吸よりも低換気や睡眠中に増悪する換気血流不均等分布によるものと考えられており,それに対する治療の主体は現在酸素療法で,薬物療法の可能性を検討した報告は少ない。本稿では,睡眠呼吸障害に対する薬物療法を考えるにあたって理解しておくべき病態生理と実際に使用されている薬物について述べる。
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