Japanese
English
特集 呼吸器疾患難治化の要因
睡眠時無呼吸症候群
Sleep Apnea Syndrome
巽 浩一郎
1
,
栗山 喬之
1
Koichiro Tatsumi
1
,
Takayuki Kuriyama
1
1千葉大学医学部呼吸器内科
1Department of Chest Medicine, School of Medicine, Chiba University
pp.13-20
発行日 1993年1月15日
Published Date 1993/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900596
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はじめに
今回の特集は呼吸器疾患難治化の要因であるが,睡眠時無呼吸症候群は他の項でとりあげられる疾患と異なり,臓器としての肺が病変の主座ではない.これまでの知見によれば,睡眠時無呼吸症候群の病因は上気道ないし中枢神経系の異常であると考えられている.しかし,上気道も呼吸器系の一部であるので,その意味においては,睡眠時無呼吸症候群も呼吸器疾患といえる.難治性という点においては,確かに睡眠時無呼吸症候群の根本的治療は難しいが,種々の治療方法が試みられており,治療に反応しないとはいえないように思える.睡眠時無呼吸症候群は,閉塞型・中枢型に二大別されるが,中枢型の睡眠時無呼吸症候群はやや特殊な病態であり,臨床の場で遭遇する睡眠時無呼吸症候群の大多数は閉塞型であるので,本稿では,はじめに閉塞型睡眠時無呼吸症候群の病因に関して概説し,難治化する要因を生体(患者)側から考察し,次に種々の治療法を挙げ,難治化する要因を医療側から検討する.
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