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特集 冠血流と心筋血流計測
心筋血流計測
RI法・2
PET
Positron emission tomography:Assessment of myocardial blood flow
吉田 勝哉
1
,
遠藤 真広
2
,
増田 善昭
1
,
稲垣 義明
1
Katsuya Yoshida
1
,
Masahiro Endo
2
,
Yoshiaki Masuda
1
,
Yoshiaki Inagaki
1
1千葉大学医学部第3内科
2放射線医学総合研究所臨床研究部
1Third Department of Internal Medicine, Chiba University School of Medicine
2Division of Clinical Research, National Institute of Radiological Sciences
pp.745-751
発行日 1988年7月15日
Published Date 1988/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205288
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はじめに
心筋血流計測の分野におけるPositron Emission To-mography (PET)のテーマは,局所心筋血流量(Regio-nal Myocardial Blood Flow)の定量測定である。局所心筋血流量は心筋単位重量あたりの血流量のことで,通常ml/min/100g心筋の単位で表示される。もし心筋の各部,さらに各層における局所心筋血流量が定最的かつ非侵襲的にとらえられれば,心筋血流の病態生理の解明は飛躍的に進むであろう。本稿ではPETがこの目的に向かって現在どこまで研究が進んでいるかを紹介したい。なおここで忘れてならないのは,このテーマは心臓核医学の主要テーマの一つであり,1975年にPET装置が開発される1)以前にも,さまざまな研究が行われていたという歴史的背景である。そこでまずこのような先駆的研究が,現在のPETによる研究にどうつながっているかをふり返り,次いで各トレーサー別に研究の現状を紹介する。最後に臨床応用の現況にもふれたい。
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