Japanese
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特集 画像診断—最近の進歩
ポジトロンCTの心血管系への応用
Positron computed tomography of the heart
吉田 勝哉
1
,
増田 善昭
1
,
山崎 統四郎
2
,
舘野 之男
2
Katsuya Yoshida
1
,
Yoshiaki Masuda
1
,
Toshio Yamazaki
2
,
Yukio Tateno
2
1千葉大学医学部第3内科
2放射線医学総合研究所臨床研究部
13rd Dept. of Internal Med., School of Medicine, Chiba University
2National Institute of Radiological Sciences
pp.241-248
発行日 1984年3月15日
Published Date 1984/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204403
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ポジトロンCTは,ポジトロン放出核種を使用し,体外から放射線を計測して断層像に再構成する核医学診断法で,2つの特徴をもっている。第1に,炭素(11C),窒素(13N),酸素(15O)など生体の主要構成元素の同位体を利用することができる。第2に,消滅放射線が180°反対方向に放射されるので,同時計数測定することで定量性のよい画像を得ることができる。これにより心に関していえば,局所心筋血流を定量的に評価する研究や,脂肪酸,糖,アミノ酸などの標識化合物を利用して,心筋でのこれらの代謝を定量的に検討する研究が進められている。
我々ば,放射線医学総合研究所で開発した全身用ポジトロンCT装置(POSITOLOGICA-II)により,1982年より主として13NH3を使用して臨床例のポジトロンCTイメージングを行っている。13NH3静注と同時に同一部位の連続データを収集するdynamic studyの方法を用いることで,これまでに報告されていないいくつかの有用な情報を得ることができた。
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