Japanese
English
特集 酸素療法の適応基準
多臓器障害からみた基準
Indication for oxygen therapy in multiple organ failure
宮本 顕二
1
,
川上 義和
1
Kenji Miyamoto
1
,
Yoshikazu Kawakami
1
1北海道大学医学部第一内科
11st Department of Internal Medicine School of Medicine, Hokkaido University
pp.499-507
発行日 1988年5月15日
Published Date 1988/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205251
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はじめに
多臓器障害(multiple organ failure)なる概念は一般に肺,消化管,肝,心,中枢神経系,(血液)のうち2つ以上の臓器障害をいう。特に肺機能障害(呼吸不全)は必須であり,ベンチレーターを必要とする場合も多い。
また,呼吸不全に他の臓器障害を合併することも多く,PaO2が60mmHg以下を示した剖検例でも高率に肝,腎,胃,心,脳に病理学的変化を認めている1)。
予後の面からは呼吸不全に合併する他の臓器障害が多い者ほど予後は悪く2),酸素吸入にあたって多臓器障害を念頭に入れ総合的治療が行われなければならない。
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