Japanese
English
装置と方法
動態因子分析法の肺核医学検査への応用
Factor analysis for radionuclide study of the lung
細羽 実
1
,
川上 憲司
2
Minoru Hosoba
1
,
Kenji Kawakami
2
1島津製作所医用技術部
2東京慈恵会医科大学放射線科
1Medical Systems Division, Shimadzu Corporation
2Radiology, The Jikei University, School of Medicine
pp.509-512
発行日 1988年5月15日
Published Date 1988/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205252
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肺核医学検査により得られた時間的に連続した動態画像を考える。画像の各画素の計数値の変動パターンは画素の数だけ存在するが,実際には各画素は互いになんらかの相関をもって変動しており,その中にはなんらかの主要な変動が内蔵されていると考えることができる。133Xeを用いた核医学検査であれば,主要な変動とは,通常の洗い出しの動きであったり,あるいは病的な領域の示す異常な洗い出しの動きであったりする。このように時間的に並んだ画像の各画素の示す一見バラバラな変化の中から主要な変動を見つけ出し,動態画像の特徴を抽出する統計学的手法が動態因子分析法(Factor Ana—lysis)である。本法は,特徴的変動をする時間放射能曲線(TAC)のパターン(機能成分:physiological com—ponent)を抽出するだけでなく,各成分の強さの空間的な分布(形態成分:anatomical component)を分離抽出できる方法として注目を集めている1,2)。肺機能検査においては,81mKr換気検査3)や133Xe洗い出し検査に応用され始めている4,5)。本稿では,動態因子分析法の処理について述べ,本法の有用性および問題点について検討する。また肺機能検査への具体的応用例を呈示する。
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