Japanese
English
特集 肺病変の新しいRI診断法
Radioaerosol clearanceによる気道の動態解析
Airway dynamics analyzed with radioaerosol clearance
神島 薫
1
,
田代 典夫
1
,
川上 義和
1
,
古舘 正従
2
Kaoru Kamishima
1
,
Norio Tashiro
1
,
Yoshikazu Kawakami
1
,
Masayori Furudate
2
1北海道大学医学部第一内科
2北海道大学医学部核医学科
1The First Department of Medicine, Hokkaido University School of Medicine
2Department of Nuclear Medicine, Hokkaido University School of Medicine
pp.31-36
発行日 1987年1月15日
Published Date 1987/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204986
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はじめに
肺内に侵入した異物は,線毛上皮より成る気管支においては線毛運動によって口側へ排出される。肺胞に達した異物は,一部リンパ管に吸収されてゆっくりと肺門・縦隔リンパ節へ移動するが,ほとんどはマクロファージに貪食され,異物を貪食したマクロファージは線毛上皮より成る細気管支へ移動して,前述した線毛運動によって排出される。
このように肺からのクリアランス機構は,線毛上皮の線毛運動による粘液線毛クリアランス(mucociliary cle—arance,MCCと略記する)と,マクロファージなどを主体とする肺胞クリアランスから成る。この他に疾患肺などにおいては咳嗽による異物除去作用も重要となる。
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