Japanese
English
特集 運動負荷と呼吸
慢性肺気腫における運動負荷と呼吸調節
Ventilatory control during exercise in chronic pulmonary emphysema
山本 宏司
1
,
吉川 隆志
1
,
神島 薫
1
,
志田 晃
1
,
浅沼 義英
1
,
岸 不尽弥
1
,
入江 正
1
,
川上 義和
1
,
村尾 誠
1
Hiroshi Yamamoto
1
,
Takashi Yoshikawa
1
,
Kaoru Kamishima
1
1北海道大学医学部第1内科
11st Dept.of Int. Med., Hokkaido Univ.
pp.39-49
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203699
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動脈血あるいは脳脊髄液O2,CO2分圧およびpHの変化は末梢および中枢化学受容体により検知され,呼吸の化学調節の求心的刺激となる1)。その定量的評価のため,低酸素ないし高炭酸ガス吸入などの外的化学因子負荷法が行なわれている。一方,運動はCO2産生および02消費を伴うが,これら内的化学因子の変化による換気の応答についてはいまだ十分明らかにされていない。頸動脈体を摘出した患者では,運動時の換気量増加が健常人より低下していることが報告されている2,3)。さらに,肺気腫患者では運動時にしばしば低酸素血症ないし高炭酸ガス血症を伴っているので,その運動時の応答に化学受容体が重要な関与をしていることが予想される。また,呼吸の化学調節に関連して換気の数と深さがどのようにそれぞれ応答するのかについても不明の点が多い。我々は,動脈血PaO2,PaCO2を任意の値に制御する4)ことにより,運動時における呼吸応答の様式について検討した。
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