Japanese
English
綜説
多種不活性ガスによるVA/Q—分布測定の応用と問題点
Application and problems of measurement of VA/Q distribution by multiple inert gases
棟方 充
1
,
本間 行彦
1
,
川上 義和
1
Mitsuru Munakata
1
,
Yukihiko Homma
1
,
Yoshikazu Kawakami
1
1北海道大学医学部第一内科
1First Department of Medicine, School of Medicine, Hokkaido University
pp.1216-1223
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204558
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肺の最も本質的な機能はガス交換機能であり,生命の維持にとっても最重要な機能である。このため,肺でのガス交換の生理およびその障害の機序は古くから研究者の注目を集めている。これまでに肺ガス交換障害の主な要因として,肺胞低換気,動静脈シャント,拡散障害,換気血流比(VA/Q)不均等分布などが知られる様になったが,近年特にVA/Q不均等分布の問題が重要視されている。
ガス交換に関して,肺は多数の機能的ガス交換単位の集合体と考えられ,肺全体としてのガス交換は,これらの機能単位でのガス交換の総合としてとらえることができる。各機能単位でのガス交換は,その局所の換気量(VA)と血流量(Q)に大きく依存するため,各機能単位でのVA/Qの不均等性は肺全体としてのガス交換機能に著しい影響を及ぼす。
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