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綜説
抗不整脈薬の動物における効果と臨床との違い
Antiarrhythmic drugs-Differences between laboratory and clinical effects
春見 建一
1
Kenichi Harumi
1
1昭和大学藤が丘病院循環器内科
1Dept. of Internal Med., Fujigaoka Hospital, Showa University School of Medicine
pp.1225-1233
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204559
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与えられた命題は,抗不整脈薬について,モデル実験で有効であっても,臨床的にその効果が必ずしも期待できないことがあるが,この点に関して考察しろということのようである。これは非常に難しい問題で,簡単に答が出せるものではないと思われる。一方では,抗不整脈薬の臨床的解説論文では,Vaughan Williamsの分類を始めとし,薬剤の電気生理学的知識に基く薬剤4分類法を利用して,不整脈治療法を述べているのが現状である。
ここで一番の問題点は,ヒトの不整脈は実験的不整脈通りに出現するのか,又現在の実験的不整脈の知識がヒトの不整脈の発生を充分説明し得るかということであろう。このことは,実験的不整脈に有効である薬剤が,ヒトの不整脈に有効であるかどうかの問題にもつながってくる。そこで先ず,実験的不整脈とヒトの不整脈との関係について考えてみたい。
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