Japanese
English
Bedside Teaching
術後静脈血栓の予防
Prophylactic methods for postoperative venous thrombosis
大橋 重信
1
Shigenobu Ohashi
1
1東京大学医学部第1外科
11st Dept. of Surgery, Univ. of Tokyo
pp.391-395
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204209
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術後の静脈血栓の発生頻度は決して少ないものではないが,下肢浮腫等の症状をみるものや,さらに肺塞栓を来たすものはそれほど多くはないので,我が国ではこれまであまり重視されなかった。しかるに欧米では,以前から静脈血栓に由来する肺塞栓症が術後死亡原因の重要な位置を占め,その予防法や治療法について種々検討されて来ている。最近我が国でも種々の検査法を用いた測定が行なわれるようになり,術後静脈血栓発生や肺塞栓の頻度が予想以上に多いことが認められ,また症状の発現する症例も次第に増加しているものと考えられる。
術後静脈血栓症の治療としては,その予防がまず第一で,そして最も大切な方法である。著者らが最近経験した症例を提示し,それを中心に本疾患の予防法を検討してみた。
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