Japanese
English
特集 カテコールアミン研究最近の進歩
β遮断剤投与時における交感神経活動の亢進機序について
The mechanism of stimulating effect of beta-blocking agents on sympathetic nerve activity
佐々木 順子
1
,
久次米 健市
1
,
沢渡 久幸
1
,
玉田 和彦
1
,
宮崎 都志幸
1
,
河本 英作
1
,
伊藤 芳久
1
,
福崎 恒
1
,
上羽 康之
2
Junko Sasaki
1
,
Kenichi Kujime
1
,
Hisayuki Sawatari
1
,
Yasuyuki Ueba
2
1神戸大学医学部第1内科
2神戸大学医療技術短期大学部
11st Dept. of Int. Med., Kobe Univ.
2School of Allied Medical Sciences, Kobe Univ.
pp.33-35
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204147
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心血管薬投与時の血行動態の変化は,薬物固有の作用効果と,生体の神経・体液性因子等の反応性変容の総和によると考えられる。その1例として,プロプラノロール(Prop)を生体に投与した際,特に急性期においては心拍数,心拍出量の低下があるにもかかわらず,血圧の降下が出現しないとの報告もあり1)その機序として,交感神経系の関与が推測されている。既に我々は,Prop急性投与期において,尿中カテコラミンの増加を,実験的ならびに臨床的に観察し交感神経活動の亢進が生じることを報告してきたが2),今回,電気生理学的方法を用い,麻酔下の家兎の腎交感神経活動(RNA)を測定し,Prop投与による変化を経時的に観察すると共に,調圧神経切断,あるいはReserpine投与等の処置により,交感神経活動の変動の機序を明らかにすることを試みた。また,薬理学的に異った作用を有するピンドロール(Pind)も投与し,Propと比較検討した。
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