Japanese
English
特集 カテコールアミン研究最近の進歩
β-遮断剤の作用機序に関する一考察
A biochemical study on the mechanism of action of beta-adrenergic blockers
川田 秀一
1
,
西尾 昌憲
1
,
古瀬 倶之
1
,
真柴 裕人
1
Shuichi Kawata
1
,
Masanori Nishio
1
,
Tomoyuki Furuse
1
,
Hiroto Mashiba
1
1鳥取大学医学部第1内科
11st Department of Internal Medicine, Tottori University School of Medicine
pp.29-31
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204146
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β-遮断剤の作用機序としては,β-受容体を撰択的に遮断して,β-遮断効果が出現するとされている。心筋におけるβ-受容体の研究は主としてradioactive ligandと心筋膜との結合実験によってなされることが多い。
Lefkowitzら1)はラット心筋膜のβ-受容体の標識をβ-遮断剤である〔3H〕アルプレノロールにより行ない,また,Molinoffら2)はラット心筋膜のβ-受容体の標識をβ-遮断剤である〔125I〕ハイドロキシベンジールピンドロールによって行ない,これらの結合部位がβ-受容体の特性を示したと報告している。しかし,生体内に実際に存在し,β-受容体に対するアゴニストであるノルエピネフリンやエピネフリンなどのカテコールアミンと心筋膜のβ-受容体との結合実験では,これらの結合部位がβ-受容体の特性を示さないとされてきた。
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