Japanese
English
綜説
コンピュータによる呼吸のモデリング
Modeling of respiration by computer
高橋 隆
1
,
山下 安雄
1
Takashi Takahashi
1
,
Yasuo Yamashita
1
1東海大学医学部ME学教室
1Dept. of Biomedical Engineering, School of Med., Tokai Univ.
pp.769-776
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204054
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Claude Bernardの時代から生理学者達は複雑で相互に絡みあった組織の集合を扱っていることを理解しており,その集合体がhomeotasisという統一的な概念のもとに生体独特の合目的性のある恒常維持機能を有する事に注目していた。この機能の解明に数式による理論的アプローチをすることは当然の成行とはいえ,初期には画期的な事と言わねばならない。1945年にGrayの「Multiple Factor Theory」1)が発表され,呼吸器系を動脈血中の(H+),PCO2,PO2***を一定に保つ化学調節器としてとらえる考えが示されるや,「more dogs and less talks」と非難され一顧だにされなかったのである。Grayは当時芽生えつつあった「制御理論」が彼の考えの理論的支援ツールであることに気付かず,独立に理論を押しすすめたことは誠に立派というよりほかない。
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.