Japanese
English
特集 睡眠と呼吸
睡眠と化学的呼吸調節
Chemical control of respiration during sleep
西村 正治
1
,
吉川 隆志
1
,
川上 義和
1
Masaharu Nishimura
1
,
Takashi Yoshikawa
1
,
Yoshikazu Kawakami
1
1北海道大学第1内科
11st Dept. of Int. Med., Hokkaido Univ.
pp.275-285
発行日 1983年3月15日
Published Date 1983/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204192
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呼吸の制御機構は,受容体系,調節系,効果器系の三つに大別され,調節系には行動的(意識的)支配と代謝的(自動的)支配との二重支配があり,それぞれの指令の求心路・遠心路も異なる1)。従って本来,睡眠の呼吸に及ぼす影響を検討するにはそれぞれの系の分析的解明が必要であるが,実際には未だ困難であって,多くの研究はそれらを一貫してとらえ,総合的に解釈するに止まっている。ここでは呼吸の化学的制御という面から,慢性肺疾患患者の夜間睡眠時呼吸の観察とそれに影響を及ぼす化学的呼吸制御の可能性,健常者における睡眠時換気応答,sleep apnea syndromeにおける化学的呼吸調節のもつ意義の三点につき,我々の観察研究結果を中心に考察する。
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