Japanese
English
特集 運動負荷と呼吸
運動負荷試験における呼吸抵抗の連続測定
Continuous Measurement of Respiratory Resistance in Exercise Test
鈴木 俊介
1
,
滝島 任
1
Shunsuke Suzuki
1
,
Tamotsu Takishima
1
1東北大学医学部第1内科
11st Dept. of Int. Med., Tohoku Univ.
pp.29-38
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203698
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呼吸器疾患の病態を解明する上において,運動負荷試験中,後における呼吸機能の各種パラメーターの測定はきわめて有用であると考えられる。計測される呼吸機能のパラメーターは呼気ガス分析や動脈血ガス分析等のガス交換に関するものと,気道抵抗やスパイロメトリー等の換気力学に関するものとがある。このうちガス交換のパラメーターは運動負荷中を含めて連続的に計測されている。これに反し,換気力学のパラメーターの一つである呼吸抵抗は通常運動負荷の前と後の離れた時点で計測されており,運基負荷中の変化は計測が難しく行われていない。
運動誘発喘息(Exercise-lnduced Asthma,以下EIAと略す)の運動負荷試験においては換気力学のパラメーターが診断上重要であるに拘らず,実際は運動負荷後に気道抵抗やスパイロメトリーが計測されているに過ぎず,運動負荷中のこれらの指標は計測されていない1)。従って,運動負荷経過中の気道の病態を把えることができず,EIAの病態生理の研究の上で隘路となっている。
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