Japanese
English
綜説
Heart Periodの律動的変動の意義と臨床応用
Physiological significances in rhythmic variations of heart period and its clinical appiication
佐藤 磐男
1
,
長谷川 泰洋
2
,
堀田 健
2
,
山本 正彦
1
Iwao Sato
1
,
Yasuhiro Hasegawa
2
,
Ken Hotta
2
,
Masahiko Yamamoto
1
1名古屋市立大学医学部第2内科
2名古屋市立大学医学部第1生理
1The Second Department of Internal Medicine, Nagoya City University School of Medicine
2The First Department of Physiology, Nagoya City University School of Medicine
pp.964-975
発行日 1980年9月15日
Published Date 1980/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203624
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安静時には一見一定間隔にみえる心臓の拍動調律即ちheart period (心拍動—心拍動間隔)が自発的,律動的な変動を示すことは古くから気付かれ,そのうち呼吸性洞性不整脈と言われる心拍数の呼吸性変動はすでに,1847年に記載されている1)(図1)。このheart periodの律動的変動が自律神経性心臓調節機能を反映している可能性があることから,近年その変動幅の測定により自律神経機能を非観血的に評価しようとする試みが各種の疾患で行われつつある2〜6)。しかしこのheart periodの律動的変動の主要要素である呼吸性不整脈についても発生機構については,それが迷走神経心臓調節機能と直接関係するか否かについても未だ充分に解明されておらず,交感神経の関与も推測され10,13,14),完全に明確にされているわけではない。
またこのheart periodの律動的変動には呼吸性成分以外に複数の低周波成分が含まれているが7〜10)(図2),その発生機構やそれと呼吸性不整脈の関係も未だ明確でない。
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