呼と循ゼミナール
Diaphragm Pacer
末次 勧
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1名古屋保健衛生大学内科
pp.976
発行日 1980年9月15日
Published Date 1980/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203625
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肺胞低換気に基づく慢性呼吸不全は,その呼吸の管理,調節を行うに当って,その対策に最も苦慮させられる病態の一つである。Diaphragm Pacerは,それを体内に植込んで横隔膜神経を電気的に刺激し,換気量の増大を計る装置である。現在臨床に応用されているものは,米国のGlennら1)が開発した装置がもっぱら用いられているが,すでに欧米においては約360例以上に実施されているようである2)。しかし,本邦においては佐藤ら3)が2例に行ったのみで,これに関連した報告もあまり多くない。したがって,Diaphragm Pacerについて御存知の方はあまり多くないと思われるので,本装置の概略を紹介したい。
装置は図1に示すように,体外部分と植込み部分とから成る。
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