呼と循ゼミナール
201—Tl心筋シンチグラムによるA-C bypass術の評価
兼本 成斌
1
1J.W.Goethe大学医学部
pp.872
発行日 1980年8月15日
Published Date 1980/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203612
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大動脈—冠状動脈バイパス術(A-C bypass)が臨床の場に導入されてからすでに16年の歳月が流れている1)。これが正しく行われれば冠血流量が増え,90%の症例で狭心痛が改善し,左冠動脈主幹部,2および3枝病変を有するものでは内科的治療に比べて明らかに予後の延長することが統計的に示されている。
しかし,厳密な意味での適用やその結果の評価に関してはまだ必ずしも統一的な見解がえられているわけではなく,さらに詳細な術前後の検討が必要である。今回はその有力な評価法の一つである201—Tl心筋シンチグラム(Tl-SG)の効用についてのべてみたい2)〜5)。
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