呼と循ゼミナール
ガスの流れ(7)
平本 雄彦
1
,
西田 修実
1
1広島大学第2内科
pp.1013
発行日 1979年9月15日
Published Date 1979/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203437
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Pavia1)らは気道内におけるガス運搬の式としてdiffu—sionのみでなくconvectionもとり入れ, Fickの法則と質量保存の法則より次のような式を導いている。すなわち,で,左辺は濃度変化,右辺第1項と第2項は拡散に関係し,第3項はconvectionに関係している、この式を用いてflowの形(squre flowとsinusoidal flow),一回換気量の大きさ,さらには呼吸数による気道内でのガス運搬への影響を検討している。その結果,吸気中はconvectionにより肺末梢領域までstratifcationをつくるようであるが,呼気中はstratificationを減少しようとし,また呼気終末ではこのstratificationは完全に消失していたことにより,一回呼気法でのalveolar plateauの終末部分はseriesなspaceにおけるdiffusionとconvectionによるガス運搬機構よりも他の原因によるものとし,alveolar plateauの傾斜の原因としてstratifi—cationを挙げることには否定的である。
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