呼と循ゼミナール
ガスの流れ(2)
平本 雄彦
1
,
西田 修実
1
1広島大学医学部第2内科
pp.130
発行日 1979年2月15日
Published Date 1979/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203313
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各気道次元における気流速度とReynolds数の変化は表1に示す如くである。安静呼吸(0.5l/sec)では気管以外の各次元でReynolds数は2000以下であり,ほぼ気流は層流のパターンを呈していると思われる。これに対して2.0l/secの流速のときには,5次元より末梢の気道でReynolds数が2000以下であり,それより太い気道では2000以上で乱流成分が大きい。しかし気道は2分岐を繰返すため,吸入時の分岐後における気流と呼気時の合流後の気流は図1に示す如く,特異なパターンを呈することより,直線管内において生ずる層流が気道内でも生ずるか否かについては疑問があろう。
次に肺容量と気流速度との関係はHyattらのIVPF curveにみられる如くである。すなわち,同一肺気量位においてはdriving pressureをある一定以上に増加しても速度は一定以上には増加しないというものである。
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