呼と循ゼミナール
経気道療法の臨床生理(2)—加湿療法の全身的影響
後藤 幸生
1
1名古屋市立大学麻酔科
pp.998
発行日 1979年9月15日
Published Date 1979/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203434
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自然なair conditioning systemを有する気道に人工的な加湿を行った場合,いかなる影響がみられるであろうか。water balance,heat balanceの面から理論的に考察してみよう。
①水バランス:成人の場合,その換気量は6l/分として24時間で8.6m3となる。今,室温22℃で呼吸していると相対湿度50%として吸気の含水量(絶対湿度)は9g/m3である。呼出気が32℃で飽和されている場合,この含水量は34g/m3となる。したがって換気,すなわち吸気から呼気の間に34-9=25,24時間で25×8.6=215gの水が気道から失われることになる。
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